2020/10/20

MAK127SP focuser Ver.2 (概要)

初代 focuser Ver.1

試作しかけていた初代 focuser はM5Stack のコンテストが開かれるということを知り、急遽適当に完成させて応募しました(コチラ)。強豪のいる中、単純なこの作品は入賞はしませんでしたが、個人的に便利だったので、誰でもなるべく簡単に作れて、入手性が高く、低予算で、使いやすいモノ Ver.2 へと改良してみました。

初代 focuser Ver.1

NO WARRANTY (無保証)ですが、制作方法とソフトを公開していきますのでよかったら試してみてください。MAK127SP 向けとタイトルには書いていますが、モータさえ取り付けられれば他の望遠鏡にも適用できるのではないかと思います。DRV8825 を使用したフォーカサーの作例はボチボチ見かけますね。

使用している様子。サクサク使えてます。



ただ一つ問題があります。モータが出っ張るので、天頂プリズム、カメラアダプター、バローレンズなどを挟む必要があります。こんな風に。普段カメラアダプター 挟んでるのであまり気にはなりませんが。




システム構成

キーとなるデバイスは初代と同じく M5Stack社 の製品を極力使い、電子工作を極力避けるため半田付けなど面倒な作業は一切省きます。初代はモータのマウントに3Dプリンターも使いましたがこれも廃止。

メインのシステム構成は望遠鏡 (MAK127SP) + ステッピングモータ + ATOMIC ステッピングモータードライバキット+コントローラです。ATOMIC ステッピングモータードライバキットは、M5Stack 社の ATOM lite に TI 社の DRV8825 が付いたモジュールで、ATOM lite にステップパルスの生成とコマンド受信を担ってもらっています。

生成パルス数と方向のコマンドを受信すると、ステッピングモータを動作させるという仕組みです。

コマンドは Grove 端子の I2C Slave 接続と USB ケーブルからの USB-serial の二系統をサポートします。

電源電圧は 12V。このキットのモジュールは電源 12V を与えると 5V を生成するので、Grove 端子に接続したコントローラの M5Stack 等に電源を供給できるので単電源でOKです。

余談ですが初代ではその時の手持ちの ON Semiconductor 社の LV8548MC で Full step, Half step のみ実現していましたが、新たに購入した ATOMIC キットの DRV8825 だと Full step ~ 1/32 までのマイクロステップ動作が可能で、それを任意に選択できるようにしました。



ATOMIC ステッピングモータードライバキットとステッピングモータ

コントローラはエンコーダーでグリグリとフォーカス制御したかったので、これが実現できる PC (エンコーダーは無いのでマウスで)、M5Stack + PLUS エンコーダモジュールM5Stack + FacesボトムベースFaces 用エンコーダパネルの3種類が選択できます。

M5Stack や Faces を選ぶときには更に複数の選択がありますが、好みや予算に応じて選ぶと良いと思います。3種類の違いは価格と操作感です。GUI としてはほぼ同じです。価格が高い方が操作感は良いと思いますが、予算に応じてステップアップもアリでしょう。元々は Faces 用エンコーダで作っていたのですが、他に安い実現方法もあるなと手を広げてしまった次第です。

もちろんお好きなコントローラを Grove 接続したり、シリアルコマンドを他のソフトで送り込んで制御することも可能なので他のコントローラをご用意していただいても結構だと思います。

左からPLUSエンコーダ、Facesエンコーダ、PC


ではハードウェア制作編コントローラ選択編そしてソフトウェア編を順次アップして行きます。

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