2020/08/29

SynScan USB を作ってみた

AZ-GTi が ASCOM でコントロールできるらしいので、Windows PC に有線でつなげるようケーブル自作してみました。

Windows10 の SynScan pro で操作しているところ

最近はコンパクトにしました

作成自身はとっても簡単です。

3.3V インターフェース (TX, RX が 3.3V と言う意味)の USB シリアル変換モジュールと電話のモジュラージャックのコネクタを接続するだけ。

最初試した時には手持ちの部品と、モジュラージャックコネクタを持ってなかったので、電話線をぶっちぎって USB シリアル変換モジュールに繋げてましたが、ちゃんとした部品揃えて半田付けしました。

部品は秋月電子の通販で揃えました。送料500円かかるけど電車代(うちからだと往復でIC754円)考えると、まぁどっちでもと言う感じです。ちなみにコロナの今だと秋月の開いている時間が短いので平日は無理。

部品表

  • 6極6芯モジュラージャックDIP化キット ... 100円
  • FT234X 超小型USBシリアル変換モジュール ... 600円
  • 片面ガラスコンポジットユニバーサル基板 ... 60円
これだけ!

ケーブル類除くと上記だけ(内税)。SkyWatcher の正規品?市販品が実売 1800円 ほど(外税)。安そうに見えるけど、ケース無し、工作の手間がかかることを考えると普通の方は市販品で良いのではないかと。工作好きなら作ってください。

ちなみに USB シリアル変換モジュールは FT234X を選びましたが、Windows 用のドライバーがある(大概あるでしょ?)3.3V インターフェースならなんでもいいんじゃないかなと思います。安くて小型なのでこれ選びました。

モジュラーケーブル(電話の)は4線または6線のストレートケーブルを選ぶこと。ケーブルを間違うと FT234X が死にます。家に転がってるケーブルで十分なのですが、2線のケーブルがあったりするのでちゃんと確認しよう。最初にモジュラージャックの端子の並び調べようとテスター当てて値が変だったのでケーブルみたら2線でした orz

4線ストレート

コネクタをよーく見るとケーブルが4本出ていることと、配線の色の並びが同じなのでストレートだと言うことがわかります。

ちなみに DIP 化キットのモジュラージャックの端子の並びは AZ-GTi の取説と同じです。

取説にこんなことまで書いてある?!

基板に実装するとちょうど良い具合に線を真っ直ぐ接続することができますので楽チンですね。

接続は以下の通り。写真裏面から見たときの並びで書いてます。

  • モジュラージャック 2 pin (TX) - FT234X モジュール 4 pin (RX)
  • モジュラージャック 4 pin (RX) - FT234X モジュール 3 pin (TX)
  • モジュラージャック 5 pin (GND) - FT234X モジュール 2 pin (GND)

です。GND は基準電位を合わせるためにちゃんとつなぎましょう。TX、RX はクロス接続です。互いに送信 TX を RX で受信すると。シリアルそのものは 9600bps 8bit パリティ無しのようです。

メモ:Vpp+ はバッテリー電圧(外部入力電圧)そのもの ~12V


寂しいけどこれだけでOK

モジュラージャック側の中ほどの開いているピン (3pin) は 12V が出ているので間違って他の線に接続したりしないように。IC 壊れます。あとクロスケーブルも刺さないように。Synscan communication protocol って公開されてるんですね。アライメント時などの最後のちょこっと修正にスマホやPCのソフトインターフェースはやり辛いんですよね。物理的なコントローラーで操作したい。あ、しまった、モジュラージャック DIP 化キットもう一つ買っとけばよかった。。

あ、一応、表面載せときます。


コンパクト版の裏面


補足

USB micro のコネクターがもげる事態が発生しました!スズメッキ線で補強したので、ほぼほぼ基板側のコネクタは大丈夫だと思います。ケーブル側のコネクタも補強しておきたいので、そのうち3Dプリンタで筐体作ろうかと目論んでます。製品版はType-B のごっついコネクタなんで、こういうことは起こりにくいんだろうなと思います。

も、もげた。。
端子はいきてるっぽかったので、半田しなおして、瞬間接着剤で固定。
小さく作ろうと思えばここまで小さくできます。

スズメッキ線強化!


FT232RL でもオッケーでした


おまけ

AZ-GTi の外部電源は 12V/1A 程度が丁度良さそうです。秋月のを使ってます (なんか新しくなってる。600円)。電圧は 12V が良いと思いますが、電流は 0.75A 以上ならなんでも良いと思います。









2020/08/14

Sky-Watcher MAK127 + AZ-GTi を買ってみた話

ついに買ってしまいました。望遠鏡。

望遠鏡は小学生の頃に祖父が買ってくれたビクセンのイカルス-6M以来。イカルス-6Mは微動ハンドルすら無い経緯台なので月、太陽、木星とハレー彗星をチラッと見た程度。中学の頃に望遠鏡とカメラを所有する友達が2人もいたので、多少の机上の知識はあるものの、観測技術もないままにいい年こいての購入になります(ちなみにイカルス-6Mは未だに所有してます。まだ使えるよ。使えないけど🙄)。


という背景もあり、以前よりうっすらと望遠鏡を所有したい欲を持ってはいたのだけど、いいお値段するし、望遠鏡置く場所も、観測する場所も、観測にホイホイと出かけられる家族の了解を得るのも難しく、、、と気付いたら随分と年月が経ってました。

そして数年前、偶然ポタ赤の存在を知り、東京近郊の悪条件でもそれなりの写真が撮れるらしいということを知りました。しかし都内に住んでいるので当然光害が酷く、北極星なんて。。な感じ。赤道儀なんて自宅ではとんでも無理。そしてしばらく悶々とする日々を過ごしていると、Twitter で偶然 AZ-GTi の存在を知ったのが今年2020年の5月頃。

AZ-GTi 経緯台は基準となる明るい星から1~3選んでアライメントをすると、自動で見たい星を導入できるようになるという優れもの。北極星に頼る必要もないし、しかも自分にとっては大口径の MAK127 とセットで安い!

7万円程度の破格の値段ということで、失敗してもいいやと気付いたら Amazon でポチッと買ってしまいました(販売元が日本の総代理店というのもあって安心して)。あとファームをアップデートすると赤道儀にもなるというおまけもついているところも魅力でした(赤道儀化はそのうち試してみる)。

買ったのは梅雨の直前だったので、結局本格的に稼働し始めたのは梅雨の開けたここ二週間ほど。AZ-GTi のアライメントや準備や撤収(と言っても自宅バルコニーなので楽)にも慣れてきて、いざ写真撮影にトライし始めたところです。あ、梅雨と言えば結局ネオワイズ彗星にはお目にかかれませんでした。


ところで自動導入いいね。またターゲットを常に追いかけてくれるので、見ているうちに視界から対象がずれないというのはとても楽です。

あと木星、土星もちゃんと見えたのには感動。だってイカルス-6Mでは木星の縞も土星のカッシーニの間隙も見えなかったからね。しかも都会の光害激しいところで。まだまだわからないことだらけなので、望遠鏡の使い方や、写真の撮り方に関しては目下天文ガイドやらWebでの情報収集に勤しんでます。